機械工学 2025.12.05
カナデビアエンジニアリングの挑戦 ― 誰もが安全に、安心して暮らせる豊かな未来
12月3日、当校にて株式会社カナデビアエンジニアリング様をお迎えし、企業講演会を開催しました。実際の現場で活躍するプロフェッショナルから直接学べる貴重な機会となりました。
技術で未来を切り拓く企業
講演の冒頭、株式会社カナデビアエンジニアリングの会社概要が紹介されました。
同社は、大阪市中央区に本社を置く総合技術サービス企業で、親会社であるカナデビア株式会社(旧・日立造船)のグループ企業です。長年にわたりプラント設備や産業機械の設計・施工、非破壊検査、保守管理などを手掛けています。

私たちの生活を支える技術は、作り出す技術ばかりではありません。作られたモノが壊れないように常に見守り、調子が悪ければ治す必要があります。縁の下の力持ちとして、モノのお医者さんが必要なのです。
3つの事業領域
同社の強みは、幅広い分野での総合技術サービスです。3つの事業領域を柱に設計・製造から、検査・保全まで、高い技術力と柔軟な対応力によって、国内外の製造業に革新的なソリューションを提供しています。
1. ものづくりを行う「エンジニアリング事業」
化学プラント設備や発電設備などの大型設備をはじめ、プラント機器、産業機械などの設計・施工、更には、駐車場誘導管制システムや舞台機構設備の設計・施工まで多岐に渡ります。
2. 状況をしらべる「技術コンサルティング事業」
正常な状態であるか、壊れているか、また何処がどのように壊れているのか。こうした状況を調べる事は安全を守る為にも必要不可欠な技術です。調べる方法の一つに非破壊検査(超音波探傷試験、放射線透過試験など)があります。非破壊検査は、文字の通り物を壊さずに中身の状態を調べることが出来る技術です。
同社は、発電設備・交通インフラ・ダム・水門設備から船舶まで検査を行うことができる技術を保有しています。
3. 見守り続ける「メンテナンス事業」
工場設備や産業機械はもちろん、生活に直結するライフラインまで、設備の安全稼働を支える保守管理業務です。もし、異常があれば、修理やオーバーホールも行います。
さらに、同社は高度な診断技術とメカトロニクス・エレクトロニクス技術を融合した技術開発にも注力し、顧客ニーズに応える新しいシステムや装置の開発を進めています。
非破壊検査を実際にやってみる
講演内で実際の非破壊検査を実演して頂きました。超音波の反射を利用して内部の欠陥や厚さを調べる事が出来る「超音波探傷試験(UT)」や磁粉を含んだ検査液によって表面の欠陥を模様として観察出来る「磁粉探傷試験(MT)」さらには、欠陥の毛細管現象を利用した「浸透探傷試験(PT)」など多くの試験を実演頂きました。






本校OBからメッセージ
講演の最後には、本校卒業生の二井見さんからメッセージを頂きました。

「就職活動は、自分のやりたい事を学校の先生に相談しながら進めました。最終的には会社見学を経てこの会社に決めました。現在は、保全課で主に工場内の保全業務やクレーンなどの点検等を行っています。覚える事も多く大変な業務ですが、やりがいや達成感はとても大きいものがあります。皆さんも興味があれば、会社見学にお越しいただき、会社の雰囲気や業務内容を体験頂ければと思います。お待ちしてます。」
講演後も学生たちは非破壊検査に興味を示し、多くの質問をしているようでした。非破壊検査の多くは実際に体験する機会が少ない為、この度のご講演は、学生にとって大変有意義な時間となりました。改めまして、株式会社カナデビアエンジニアリング様に心より御礼申し上げます。誠にありがとうございました。
企業紹介:株式会社カナデビアエンジニアリング
- 本社 :大阪市中央区南久宝寺町3丁目1番8号 MPR本町ビル
- 事業内容 :エンジニアリング、技術コンサルティング、メンテナンスの3つの事業領域を柱に展開
- 事業拠点 :福知山(京都府)、因島(広島県)、大津(熊本県)、北九州(福岡県)、久留米(福岡県)
- 公式サイト:https://www.kanadevia-eng.com/



