機械工学 2025.09.19
令和7年度実践課題ゼミナール 進捗報告会
機械工学科では、2年生を対象とした企業連携授業「実践課題ゼミナール」が開講されています。
この授業は、これまでに学んだ知識・技能を活かし、学外の企業からの助言も頂きながらグループに分かれて起案・設計・加工・組立など、ものづくりの一連の流れを1年間かけて実体験する課題解決型の総合実習です。
テーマは、「障がい者のためのアクティビティ装置の開発」と題し、連携企業様のご意見を参考に複数のグループに分かれアイデアの具現化に向け取組んでいます。
今回の報告会では、連携企業先(共立工業株式会社、社会福祉法人三篠会 ふれあいライフ原)の方々にもご参加頂くとともに、大分県からオムロン太陽株式会社様にお越しいただき、基調講演会も開催しました。
報告会では、まず各グループの取組みに関し、進捗状況のプレゼンが行われました。



車いすを利用している人々の生活をサポートする装置やリハビリを補助する装置など、各グループが工夫を凝らしてオリジナルの取組みを行っている事が発表されました。
今年は、全てのグループが特許取得を目標にパテントコンテストにエントリーを計画しています。その為、詳細な内容については、ここでは割愛させて頂きます。
各グループのプレゼン後、「障がい者が協働できるユニバーサルものづくり」と題し、オムロン太陽株式会社 笹原様によるご講演を頂きました。


オムロン太陽株式会社は、障がい者雇用の先駆者として全国から注目を集めておられ、製造現場だけでなく、事務部門にも「ユニバーサルものづくり(通称:ゆにもの)」の考え方を展開し、障がいの有無に関わらず誰もが活躍できる職場づくりを推進されています。
講演では、障がい者雇用における協働の取り組みやユニバーサルものづくりの実践と成果、さらにオムロン太陽が目指す共生社会の実現に向けた取組について、分かりやすく丁寧にお話頂きました。
オムロン太陽では、障がい特性に応じた職場環境の整備を行っておられ、作業手順、体調管理など、現場発の改善提案によって実現された多様な取り組みをご紹介いただきました。また、こうした働きやすさを支える技術をオムロンとして共有するだけでなく、社外へも発信・共有する取組を行っておられ、その背景と意義についてお話しいただきました。
すでにオムロン太陽では、障がい者と健常者が共に働き、互いの個性と能力を尊重し合う職場づくりを実践しておられます。この実例が世界共通の認識となり共生社会を実現する為には、我々として何ができるのか。こうしたヒントを共有して頂いたように感じました。
講演後、学生と教員、そして企業様が一緒になって、意見交換・情報共有を行い、実りある報告会を終える事ができました。
最後になりましたが、ご講演頂きました、オムロン太陽株式会社 笹原様に深く御礼申し上げます。また、日頃よりご支援頂いております連携企業様に感謝申し上げます。誠にありがとうございました。
最終成果報告会は年度末を予定しており、連携企業の方々から評価頂く予定となっています。



