機械工学 2026.02.04
令和7年度 実践課題ゼミナール 最終成果報告会
機械工学科では、2年生を対象とした企業連携授業「実践課題ゼミナール」が開講されています。
この授業は、学外の連携企業からの助言も頂きながらグループに分かれて起案・設計・加工・組立など、ものづくりの一連の流れを1年間かけて実体験する課題解決型の総合実習です。
テーマは、昨年度に引き続き「障がい者のためのアクティビティ装置の開発」と題し、アイデアの具現化に向け取組んでいます。

先日、この取組みに関する最終成果報告会が行われました。今回は、各グループで取組んだ内容についてご紹介いたします。
「仮想空間で疑似体験する車椅子型入力装置の開発」

一つ目の発表は「仮想空間で疑似体験する車椅子型入力装置の開発」です。
車椅子の利用者は、屋外に出ることがとても大変で、景色を見ながら散策することも困難を要します。
このチームでは、車椅子の利用者が屋内に居ながら屋外での自由な移動を仮想空間に置き換え、運動できる装置を開発しています。

このチームでは、軽量でコンパクトな車椅子のハンドルを模した入力装置を開発し、仮想空間で移動する様子を発表しました。
「お手軽価格で、誰でもどこでも。」
疑似ハンドルを動かすことで、疑似体験ができます。

プレゼン内で、実際に実演も行いました。
思った以上にスムーズに動く様子に発表者も笑顔が。
まだ試作機ですが、こうしたコントローラがあれば、車いすユーザの皆さんのアクティビティにも幅が広がるのではないでしょうか。
この様子はInstagramで動画も紹介しています。
記事リンク:車椅子バーチャルサイクリング装置
「腕の曲げ伸ばし器具の製作」

二つ目の発表は、「腕の曲げ伸ばし器具の製作」です。
この器具の製作目的は、腕の曲げ伸ばしが不自由な方たちのリハビリの促進、そして介護される方の曲げ伸ばし訓練負担などを少しでも軽減することです。

腕の曲げ伸ばしを行うリハビリは、肘関節の可動域拡大と筋肉の緊張緩和(痙縮改善)を目的に、無理のない範囲で継続することが重要です。患者さんが痛みを感じることもありますから、優しくも広範囲に動かす装置が必要です。

腕を動かす範囲は腕が立ち上がる90°を越えて120°~145°くらいまで動かす必要がありますが、今年は95°程度まで広げることが出来ました。しかし要求されている可動範囲までは広げることが出来なかったため、今後も色々アイデアを出しながら可動範囲を広げる工夫を考えていきたいとの事でした。
「介護者の為の簡易取り付け型全方位移動車椅子」

三つ目の発表は、「介護者の為の簡易取り付け型全方位移動車椅子」の発表です。
ご存じの通り、車椅子は、4つのタイヤのうち2つのタイヤを駆動させ、前に進む乗り物です。残念ながら車椅子の機構上、直接は横に移動することが出来ません。
エレベータなどでちょっと横に動きたくてもすぐには動けないのです。

ところが、今回開発した装置を、既存の車イスに取り付けると、なんと横にも斜めにも動くことが出来るようになる夢の装置なのです。
これまでも横移動できる車椅子はありましたが、特別に作られた車椅子であるため、別途購入する必要がありました。
この装置は、自作も出来る簡易な装置で自分の車椅子に取り付けることが出来る点がポイントとなります。

実演も行われました。とてもスムーズに動いており、実用も出来そうな雰囲気を感じました。
このテーマは、今月行われるプレゼン大会に出場することに決まりました。
報告会には、連携企業先である共立工業株式会社、社会福祉法人三篠会 ふれあいライフ原様にもご参加頂き、ご意見、ご講評を頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。誠にありがとうございました。



