機械工学 2025.11.20
世界の自動車メーカに技術を届けるー株式会社ユーシンのものづくりー
11月19日、機械工学科の学生を対象に、株式会社ユーシンによる企業講演会が開催されました。
講演では同社が取組む製品に対するプライド、そしてグローバル企業としての挑戦について、わかりやすくご紹介いただきました。
世界に挑む「ものづくり企業」
講演の冒頭、株式会社ユーシンの会社概要が紹介されました。
株式会社ユーシンは、世界の自動車メーカーと取引を行うグローバルサプライヤーとして、長年にわたり「ものづくり」に挑戦し続けてきた企業です。自動車部品を中心に多岐にわたる製品を開発・設計・製造まで一貫して行っており、国内はもとより、国外にも多数の拠点を持つグローバルネットワークを展開しています。

私たちの生活に欠かせない「鍵」。特に自動車に関しては、無くてはならない必需品です。普段当たり前についているこうした部品は、BtoB(企業と企業の取引)で行われる為、私たちには知らされていない世界でものづくりが行われてます。
ユーシンが手掛けるものづくりとは
当日は、同社が手掛ける製品の実物を展示頂き講演会が進められました。
ユーシンの広島工場では、特に車両のアクセスや操作に関わる精密部品を開発・設計・製造しています。代表的な製品には以下のようなものがあります。
・キーセット
・電動ステアリングロック
・ドアラッチ
・ドアハンドル
・スイッチ類
・ヒーターコントロール
・バックドア開閉システム など
これらは、メカニカルな設計から電子制御、ソフトウェアまでを統合したシステムとして提供されており、マツダを始めとする国内や海外の多くの自動車メーカーに共有されています。



講演では、グループに分かれて同社の製品について「どんなところにこだわりをもって作っているか」について考える時間が設けられました。
学生たちは、実際の製品を手に取り、「フィーリングにこだわりを感じる」「軽量化に取組んでいる」「取り付けやすくなっている」など多くの意見を出し合っていました。
実際、スムーズに回る物やあえて音が鳴る物、人間が引張っても壊れないレベルの物、普段は開かないけど緊急時は開く物など、多様なニーズが存在します。同社では、高度な技術力と柔軟な対応力を活かして、様々なメーカーからの要望に応え、製品が開発されている旨が説明されました。
どんな仕事があるのか
製造業には様々な職種が存在します。
例えば、お客様のニーズを満たす製品の機能や形状をゼロから実現する設計開発。
高品質なものをより早く、より安く大量生産するための設備や工程を構築する生産技術。
製造設備を常に最高の状態に保ち、安全で効率的な稼働を支える保全。
そして、厳格な基準で品質を担保・試験する品質保証など、多様な専門性を持つ職種があります。

近年の自動車には、多くの情報技術をはじめ、IoEの技術が搭載されています。新たな自動車へのアプローチとして、ユーシンでは、次世代に向けた先行開発も進められています。
開発拠点の広島工場の紹介
同社は、世界で6000人以上、広島工場で約800名の従業員を抱える大きな企業です。

近年、同社はミネベアミツミと統合を図り、自動車業界の大変革(電動化・自動運転・IoEなど)に対応する未来展望が期待されています。同社が持ち合わせるTier1メーカーとしての高度なセキュリティ技術や品質管理のノウハウをミネベアミツミの技術と組み合わせることで、スマートアクセス技術など更なる飛躍が期待されています。
講演後、学生たちは製品に興味を示し、多くの質問をしているようでした。製造業はBtoBが多い為、この度のご講演は、学生にとって大変有意義な時間となりました。改めまして、株式会社ユーシン様に心より御礼申し上げます。誠にありがとうございました。
企業紹介:株式会社ユーシン
- 本社 :東京都港区東新橋1-9-3
- 事業内容 :主に自動車関連部品の開発・設計、製造、販売及び輸出入、海外生産ほか
- 開発拠点 :広島工場(広島県呉市天応大浜4-1-1)
- 公式サイト:https://www.u-shin-ltd.com/



