土木工学 2025.06.09
アスファルトから学ぶSDGs 大林道路株式会社プラント見学

〇 そもそもアスファルトって?
「アスファルト舗装」といえば、普段の生活で目に留まらないけど、快適に通勤・通学に使う道路の舗装。
その道路に使用されるアスファルト舗装についての学習でした。
そもそも「アスファルト」はガソリンや灯油などの仲間で、原油を精製する過程で得られる石油製品。常温では固体で、熱が加わると軟らかくなり、高温で液状と変化し、粘着力があります。道路舗装では、石や砂などとアスファルトを混ぜ合わせて作られたアスファルト混合物が使われています。
〇 環境への負荷を低減するアスファルト
気が付いたら近所の道路舗装がきれいになってた、なんて事ありませんか?
穴、ひび割れなど、壊れた舗装を直す補修工事において、廃棄されるアスファルト混合物はゴミではありません。回収され、細かく砕かれ再生アスファルト混合物の材料として、再生利用します。アスファルト舗装として要求される品質により、再利用の量は変化するそうですが、ほぼ再生利用されているそうです。
また、一般的なアスファルト混合物は高温に加熱して使用しますが、中温・常温で舗装工事を行える新しいアスファルト混合物の開発や、アスファルトを加熱する際の燃料に廃棄物を活用するなど、循環型社会や脱炭素への取組みが進められていました。
〇 品質管理試験の見学
2種類のアスファルト混合物を使い、模擬的に舗装工事を実演していただきました。

左側が「ポーラスアスファルト」といい、水を下層へ浸透させることができます。
右側は「密粒度アスファルト」といいます。キメが細かい表面となっていました。
左側と右側の違いは見えますか?
それぞれの種類は、条件に応じた使い分けなどが必要ですが、施工上のポイントを解説しながらの実演です。とても分かりやすい説明でした。品質管理試験においても、アスファルトの特徴に関する説明を聞きながら、品質試験を学びました。



この度のプラント見学会は、後日実施される施工管理試験の参考となる、とてもいい学習の機会となりました。
お忙しいところ、貴重な時間をいただきました大林道路株式会社広島アスファルト混合所の皆様に心から感謝申し上げます。誠にありがとうございました。