学校行事 2023.04.03
第40回 入学宣誓式
左:祝辞・鶴理事長 右:式辞・坂本校長
新入生代表の宣誓
式後のクラス別ガイダンス
今年度も感染防止の配慮しながら、入学宣誓式を実施いたしました。
丁度、平和大通りの桜並木が満開で、入学生を祝福するかのようです。
学校入口では、教職員からの「入学おめでとうございます」との挨拶と共に、体調の確認や検温をして頂き、入校してもらいました。
式典の中で坂本校長は、昨年の十月に掲載されていた新聞記事の話をされました。
それは広島市内のある中学生が、毎朝、登校路のゴミ拾いを続けていたことに関する記事です。私はその記事を読んで詳しいことを知りたいと思いその中学校に状況を尋ねてみました。校長の説明では、その中学生は川や海に流れたゴミを魚が飲み込んで死んでしまうという事をテレビで知り、「自分にも何かできることがあるのではないか」と考え、自らの意思で登校路のゴミ拾いを始めました。毎朝、自宅からビニール袋を持参し、長い登りが続く坂道の登校路に落ちているタバコの吸い殻やレジ袋、ペットボトルなどのゴミを拾いながら登校しました。そしてそれを自分の靴箱の横に置いて授業を受け、帰宅時に持ち帰って処分するという行動を、毎日続けたのです。そして、それを続けていたある日、サングラスにマスク姿のとても体格のよい男性が一緒にゴミ拾いを手伝ってくれ、別れる時にその方が、広島東洋カープや大リーグで活躍した黒田投手だと分かり、中学生はとても驚いたそうです。黒田さんは、毎日、ゴミ拾いを続ける中学生の姿を目撃し、その姿に感動し、彼のゴミ拾いを手伝ったくれたのです。そして後日、黒田さんは中学校宛にサインボールを添えてこの行いを称賛するメッセージを送ってくれました。これは偶然、黒田さんの目に留まり記事になったわけですが、その後も彼はゴミ拾いを続けたそうです。どんなに良い行いであっても、他人が見ているときはやるが、他人が見ていないときはやらないという気持ちでは、人の心を動かすということは無かったでしょうし、黒田さんの目にも留まる事も無かったと思います。このように、純粋な気持ちでの行いを続けていれば、必ずどこかで見てくれている人がいるのです。
皆さんは、今日から本校での新たな生活が始まります。大切な事は、これからどのような気持ちで学校生活を送るかにかかっています。自分で決めた目標に向かって地道な努力を続ける事です。一生懸命に努力していれば、それを見てくれている人がいるのです。そして、その努力は時間が掛かっても必ず実を結びますと、激励をされました。
次に、学校法人 鶴学園 鶴 理事長は、現代経営学の父と言われるピーター・ドラッカー博士の話をされました。
ピーター・ドラッカー博士は、20世紀末に近未来の21世紀を次のように予測しています。「21世紀に重要視される唯一のスキルは、新しいことを学ぶスキルである。それ以外は、すべて時間と共に廃れていく。」これは、21世紀現在の変化の激しい社会を言い当てていると思います。現在は、情報技術のIT、人工知能のAI、ロボット、これらを統合したデジタルトランスフォーメーションDXが、あらゆる社会システムに入ってくる新しい時代です。ドラッカー博士の言う通り、「新しいことを学ぶスキル」を磨いていかなければ生き残れません。これまでの知識や技術では「時間と共に廃れていく」のです。なので、専門学校での授業と実習によって、最新の専門力と技術力をしっかりと身に着けてください。
しかし、ドラッカー博士が言われる「新しい技術を学ぶスキル」は、最新技術を学ぶ事だけではありません。ドラッカー理論には「人を幸せにするには、どうすれば良いか」というテーマが常にあります。この基本的な考えは、あらゆる組織の中心には人間がいるのだから、人間を大切にしなければならない、という観点から生まれています。いくら情報化やグローバル化が進化しようとも、社会から人間力が必要とされるのに変わりはありません。この「人間力を学ぶスキル」は、いつの時代でも変わらず要求されるものです。
この人間力の教育を鶴学園では、建学の精神と教育方針に基づき、ひとりひとりを見つめながら可能性を見つけ、個性的な学びを作りながら、その素質を磨き輝かせ、無限の可能性を信じて行なっていくと、力強い言葉を頂きました。
式典後のガイダンスでは学科別に分かれて、予定の連絡や教科書の購入を行ないました。
新入生の皆さん。
これからの学生生活を共に頑張る仲間を作ってください。
楽しいことも、辛いことも、みんなで共有して、健康で充実した学生生活にしてください。
私たちは、皆さんのチャレンジを全力でサポートしていきます。
ようこそ、広島工業大学専門学校へ!
ご入学、おめでとう!!
【Editor:総務部】