学校行事 2024.03.12
第39回卒業証書・修了証書授与式
鶴総長先生(左)から祝辞と、坂本校長先生(右)から激励を頂きました。
熱い答辞を受け取りました。
卒業おめでとう!!!
今年は、5年ぶりに来賓の方々にお越し頂き、卒業・修了証書授与式を実施いたしました。
前日のリハーサルで、卒業生や教職員の「明日は晴れますように」という祈りは少しだけ叶い、天気と小雨が交じり合う少し寒い、「卒業式」となりました。
式典で坂本校長は、本校を巣立っていく皆さんに対して「人と交わした約束は必ず守り、自分自身のプライドとしてほしい」というメッセージを送られました。
坂本校長は、山間部の町の高校を卒業し、広島で教師として50年以上も働かれておられますが、故郷を離れる時のお母様との唯一の約束は、「毎週、日曜日にハガキを書いて送ること」でした。当初は簡単なことだと思っておられた様なのですが、その約束は特別な意味を持つものに変わっていかれたそうです。
初めの数か月は、新しい経験がたくさんあり、楽しいことばかりを書けたのですが、日々の暮らしに慣れてくると、書く内容が無くなり日曜日が苦痛にさえ感じるようになられたようです。しかし、お母様との約束を守るため、長い時間がかかっても毎週ハガキを書き続けるうちに、お母様との唯一の約束が、いつの間にか自分自身との約束であるかのように変わっていかれたそうです。
そして、お母様が急病で亡くなられた時、遺品を整理していると、送られた2000枚を超えるハガキが全て整理されて大切に保管されており、お世話になったヘルパーさんの話では、お母様は、よくハガキを読んでおられたそうです。
そして、40年以上お母様との約束を守り通された経験から、「約束とは守るもので、守って初めて約束といえる。約束を破ることは簡単だが、人と交わした約束をごまかそうと思えばごまかすこともできる。しかし、自分自身との約束をごまかすことはできない。自分自身がやっていることは、自分自身が一番よくわかっているから」と仰られ、必ず約束を守る事から生まれる物がプライドであり、プライドは自分自身との約束を継続したときに確固たるものとなるので、約束は必ず守り自分のプライドとしてほしいと激励して頂きました。
続いて、鶴学園の鶴総長から祝辞を頂き、今の混沌とした社会状況から、社会人となるワクワクと同時に、不安を感じている状況を心配され、この状況を乗り切るには人間としての基本に立ち返り、何事にも情熱を持って可能性を信じることが大切と、ユニクロの柳井正さんの話をされました。
ユニクロを世界的企業に成長させた柳井正さんは、「当社は地元・山口県のさびれた町で父親がやっていた家業の洋服屋からスタートした。ファッション企業として成功し、ましてやグローバル化を実現可能にしたのは、与えられた条件がどうであろうとも、そうありたいと強烈に思う心、ほとばしるほどの熱意を私が持っていたことだ。たった1%でも可能性があれば実現できるはずだと信じ抜き、努力し続けたことで協力してくれる人や企業が出てきてくださった」と言われ、自分自身への可能性を信じ、行動することによって、夢や目標は達成することが出来ると示してくれました。また、もう一つ忘れてならないのは「より良い仕事をしていくためには、自分だけのことを考えるのではなく、まわりの人のことを考え、思いやりに満ちた利他の心を持つこと」という、京セラやKDDIを創業し日本航空を再建させた、稲盛和夫さんのお言葉も教えて頂きました。
自分の人生は自分が経営者で、自分が行動しなかったら何も変わりません。一日一日の行動の積み重ねが人生を左右するので、何事にも情熱を持ち、可能性を信じて社会で活躍して下さいと、激励を頂きました。
同じ学舎で学んだ仲間や先生方と離れ、新たな一歩を踏み出した卒業生の未来が素晴らしいものであることを、教職員・在校生一同、心よりお祈りしています。
卒業・修了、おめでとうございます。
今度は社会人として、元気な顔を見せに来てください。
【Editor:総務部】