機械工学 2024.12.25
こっそり改善してみた(イヤホン固定具編)
ここ数年でガラッと変わりオンラインで実施することも増えてきました。
授業以外でも会議や研修会など、多くの場面でオンライン化が進んでいます。
オンラインでの実施には、PCやカメラが必須ですが、無くてはならないものに
ヘッドホンやイヤホンがあります。
これだけ使用頻度が上がってくると、故障も増えてきます。
今回のテーマは、とある先生がご愛用のイヤホンの固定装置を修復する改善です。
こちらが壊れた固定具。赤丸の当たりが折れてしまっています。
接着剤等で補強する手段もありますが、今回は作り直す手段を選択します。
まずは、ザックリ採寸を行い、それっぽい形を作ってみましょう。
余り適当だと今後の設計変更が大変なので、ある程度、本気で書きます。
2次元でスケッチした図面から3次元化を行います。
折れた部分の厚さが2mmしか無かった為、強度を考慮して少し厚めの4mmに変更。
今回も3Dプリンターに頑張ってもらいましょう。
ちなみに元の素材は柔らかく変形する素材の様です。
そこで、今回使用する材料は、普段良く使うPLA(Poly Lactic Acid:ポリ乳酸)ではなく、TPU(Thermoplastic PolyUrethane:熱可塑性ポリウレタン樹脂)を使用してみます。
少しモサモサしてますが、予定通りモックアップ完了。
充填率は30%くらいなので、中身はスカスカです。
早速、使用してもらいます。
イヤホンがスカスカ外れます。あれもこれもスカスカ。残念。
あと、後方部がストレートなのも余り意味がないようなので元の形に寄せていきます。
ややピンボケ写真になった。
イヤホン固定部(小さい円の所)のバランスを考慮。ややポジションを短めに。
後方部もアーチをつけてフィット感を向上させます。
再度、使用してもらいます。
・・・・イヤホンはスカスカ外れます。残念。
フィット感は良好との返答。少しずつ堀が埋まってきた。
不具合部分の再設計を行います。
直径7.2mmあった接続部を6mmまで細めて、開口部もバランスを取り直します。
最終調整を行い印刷を行います。
想いを込めて、充填率を80%に上げて製作します。
完成!想い(中身)が詰まってる感も出てます。
Before
After
とある先生から、これは使える!と「OK」を頂きました。
2024年もこれが最後の改善かと思います。
次年度もこっそり活動していこうと思います。
来年も陰ながら技術で幸せを届ける、機械工学科をよろしくお願いいたします。
皆様よいお年をお迎えください。